イエローを基調に斬新な仕上がりのTANK YELLOWJACKETですが、パフォーマンス的にも新たなテクノロジーが採用されています。それはMOTIV特有の他社でいうウレタンに代わる素材”マイクロセルポリマー”(MCP)にDuramax Anti-Lane Shineという特殊添加剤を加えたことです。このデュラマックステクノロジーは極端なウエット/ドライでもコントロールすることを目的として開発され、レーンを読むタイミングをカバーの質感で判断することができ、それに応じて調整を行うことが可能になっています。MOTIV社はどのような環境でもより速く、より簡単に調整できるカバーストックと汎用性の高いマイクロセルポリマーの開発を進めており、このTANK YELLOWJACKETがその表れでしょう。表面加工が#1000 Grit LSS仕上げなので、投げ始めはレーンに落ちた瞬間に曲がり始めるようなスキッドが極端に短く感じるのですが、何球か投球するとTANK YELLOWJACKETの全体像がみえてきます。コアに採用されているFluxコアはフレアポテンシャルも小さく、コア自体の強さは感じません。しかしかえってそれぐらいのコアポテンシャルがFrixion M5 Microcell Polymerとマッチングがよく、どちらかというとコアのテクノロジーで曲がっている印象よりはカバーの性能を強く出し、緩やかに均等に動いているように感じます。現在は先で動きがでる、ウレタンを陵駕するようなウレタンボールが出ていますが、TANK YELLOWJACKETは動きそのものが読みやすく、軌道を安定させたいボウラーには期待を裏切らない性能だと言えます。
ウエットやドライな環境でも曲がりを一定にさせるTANK YELLOWJACKETは、このクラスの他のボールよりもより安定した軌道を提供するでしょう。
●カバーストック:Frixion M5 Microcell Polymer
●コア:Flux Symmetric
●RG:2.570
●ΔRG:0.015
●表面仕上げ:1000 Grit LSS
●硬度:74~76°
●InterDiff:0.000
●カラー:Solid Yellow
●ウエイト:14~16lbs